プロフェッショナルとボランティアに対する対価

コラム

昨日、毎日ブログを書くと宣言したので今日も書きますよ。まだ2日目ですから(笑)そういえば、12月に毎日ほにゃららといえばアドベントカレンダーなどもありますが・・・、というネタは今度書きます。

今日の話題は、プロフェッショナルとボランティアに対する対価について。

▼以前に出演ステージを撮影させていただいた引田香織さんのnoteにインスパイアされています。こちらもどうぞ。
予算がなくて…への提案|引田香織|note

誤解の多いボランティア

ボクは、富津っ子という地域メディアを運営しているのですが、出身地でもある富津をWEBでPRして衰退を防ぎたいという思いで活動を始め、ボランティアで約6年間継続しています。インターネット上の活動なので、自分の空き時間を使って更新するのであれば特別コストはかからなかったのですが、地域情報という特性上、現地に直接行って取材したり、場合によってはリアルイベントを開催したりと少しづつお金が必要になってきます。

この部分は、オリジナルグッズを作ったり、広告を募ったりと少しづつお金をいただく方法を作って回すようにしています。自腹だけではどうしてもお金が回りませんし、相互利益を生むことで関係人口を増やすと活動自体も活発になるからです。

こういったメディアの活動をしていると、地域で活動されている他の団体さんや、イベント主催者の方々や、そこで活躍するミュージシャンやアーティストの方々との出会いもあり、色々お話を聞くことができます。

ボランティアを取り巻く問題の中で気になるのはやっぱりお金の話で、よく聞くのはこういった内容。

1)ボランティアで活動しているのでお金がない。お金を払えない(依頼側)
2)ボランティアだから無償でやってくれないかと言われる(依頼される側)

みなさんこれを見てどう思うでしょうか?「ボランティア」だからしょうがないし、依頼される側も協力すべきでしょうか?

あえて、極端な表現で書きましたが、ボクは上のような内容だけのやりとりだったら、ボランティアの根幹をゆるがす問題だと思っています。

ボランティアの定義を見てみましょう

日本において、ボランティアとは一般的に、自発的に他人・社会に奉仕する人または活動を指す。ボランティア活動の基本理念は、公共性、自発性、無償性、先駆性である。

via: ボランティア – Wikipedia

一般的な方のボランティアのイメージでは公共性無償性というところが強いのではないかと思うのですが、ボクは自発性というところが重要だと思っています。自らその活動が大事だと思い、やってやろうという気になってこそボランティアだと思うのです。

地域を元気にするために、〇〇なイベントを立ち上げよう!この主催者は自発的に動いているのがわかります。では、ボランティアで運営されるイベントにはお金はあまりないでしょうから、ここに呼ばれるアーティストへの支払いはどうなるでしょうか?ここでさっきのセリフがでてくるのですね。ボランティアであろうが、お金がなかろうが実は依頼される側には何ら関係のない話です。特に、出演料を決めているようなプロに対して、お金がないから値下げしてくれというのはどうなんでしょう?

値下げ、もしくは無償交渉の前に、

・スポンサーを募ってお金を集める
・活動の趣旨を説明して共感してもらい、ボランティアメンバーとして参加してもらう

という動きが必要なのではないでしょか?
スポンサーをお願いする時も活動の趣旨や、思いを説明すると思います。実はここで共感してもらうことが自発性(お金をだしてくれたり、出演してくれたり)につながると思うのです。ここを省略しての値下げ交渉はただの買いたたきになってしまいます。

プロフェッショナルとは誰か

せっかくプロという言葉がでたので、もう1つ考えていたこと。
出会いが増えることによってさまざまなプロフェッショナルとも知り合いました。ミュージシャン、フォトグラファー、料理人、作家、あらゆるジャンルでプロと呼ばれる人がいると思います。

では、ここでも言葉の定義をみてみましょうか。

プロフェッショナル、略して「プロ」は、本来の意味は「職業上の」で、その分野で生計を立てていることを言い、「公言する、標榜する」が語源である。対義語はアマチュア。類義語にエキスパート、スペシャリストがある。

via: プロフェッショナル – Wikipedia

その分野で生計を立てていることを言うそうなので、収益を得ていない場合はいくら技術がすぐれていてもプロとは呼びません。ハイアマチュアという言葉もありますしね。

続けて、解説を読みます。

しかし、日本語としての「プロ」という言葉には、派生として以下の意味が含まれる。

「認定プロ」のこと。統括する団体が認定した人。プロゴルファーやプロボクサーなど。多くの団体では賞金支給の対象になる。
専門家のこと。ある分野について、専門的知識・技術を有しているひと。
そのことに対して厳しい姿勢で臨み、かつ、第三者がそれを認める行為を実行している人。
複数のグレードがある場合、高機能、高耐久性として上位バージョンや装飾を廃した下位バージョンとしてつけられる。

via: プロフェッショナル – Wikipedia

認定団体や認定資格がある場合はプロとしての認識が簡単です。持ってるか持ってないかだけなので。

では、認定の仕組みがない場合は、やはり周囲から認められているか、収益を得られているかというとことなのかなと思います。難しいのは評価の基準は人によってまちまちですし、アート分野においては特に好みの問題もあるので「ここからここはプロ」という線引が難しいこと。

客観的にみて、そこまでうまくないのにプロとしてお金を貰っている人もいれば、ハイクオリティなのにアマチュアの人もいる。そこはやっぱりお金が発生しているかどうかってことだろうなと思います。

まとめ

朝にさらっと書くにはディープな話題でした、失敗した(笑)
だらだら書いてしまったのでまとめると、

・ボランティアかどうかで重要なのは自発性
・プロフェッショナルかどうかの線引はお金が発生するか、自認しているか、第三者から認められているか

かなと思います。

難しいのはプロがボランティアとして活動するプロボノというのもあるんですね。じゃあ、定義と合わないじゃないかと思うかもしれませんが「各分野の専門家が、職業上持っている知識・スキルや経験を活かして社会貢献するボランティア活動全般」なので、やはり社会貢献に対して自発的に行動しているからボランティアなんですね。

つまりボランティアかどうかとプロかどうかは関係ないんです。
(あれ?じゃあアマチュアが報酬をえた場合はどうなる?副業?w)

ながいことIT分野に関しては、割とプロボノ的に無償で活動もしてきたんですが、この頃は依頼されたものについては基本的にお金をもらうようにしています。もちろん家族を養わなきゃいけないという部分もありますが、プロフェッショナルとして自分が成長するためにも対価を払ってもらえるだけの技術・知識を持ち、それを周りに知ってもらう必要があると思うからです。

とはいえ、お金がないから何もできないというのでは地域活動は成り立ちません。
ちゃんとお金を払うか、もしくは、情熱で共感を得て自発性を促すか。
どちらかは必要ですよ、というお話でした。

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